パノラマ画像の加工テスト(その1)

 鴻巣駅前の某マンションの協力を得て、この夏にメンバーが撮影してくれた写真を元に、スカイラインパノラマを作成中。

 どのように作ればよい結果が得られるのかわからないので、手探りでやってみるしかない。
 最終的には、業者に委託して35mmスライドに出力してもらうことになるが、これは少々高価なので失敗するともったいない。
 そこで、まずは、OHPシートを使って、リハーサルをやってみた。

パノラマ写真-Elmi

1.パノラマ作成ソフトで、元になる写真を連結する。

 はじめはうまく行かなかったが、写真を取捨選択あるいは、一部をカットすることで、何とか全周がつながるようになる。
 一部つながりのおかしいところがあるが、我慢する。 

2.左右の断面の調整

 左右の断面は、垂直になっておらず、そのままではうまくつながらないので、画像処理ソフトで、修正する。

3.方位をマーク

 GoogleMapsと見比べながら、東西南北の方位を特定して、マークする。

4.画像を4分割

 最終的には12分割の画像とするが、まず、「北から東」、「東から南」、「南から西」、「西から北」の4画像に分割する。このとき、投影時の左右の重なり代として、各画像の幅の1/3(後に3分割するので)の5%分を左右に広げた領域を1つの画像とする。

 今回は画像加工のテストが目的なので、以降の作業は、「南から西」の画像についてのみ実行する。

パノラマ-南から西方向

5.上下方向のカット

 既存のパノラマスライドは、36mm×24mmのフィルムの画像面に対して、パノラマ画像の高さは横幅の15%~20%程度になっている。
 そこで、パノラマ全幅の1/12の20%の高さとなるように、画像を切り取る。
 切り取る位置は、水平線を境に空を1/3、地上を2/3としてみた。

 この作業は、4分割の前にやっても良いが、パノラマ加工時に水平線に波打ちなどが生じた場合には、それが補正されるように、分割後に行うと良い。

6.画像の幅の統一

 パノラマ加工の影響もあり、4枚の画像には、横幅に少し差が出来るので、横方向の解像度を変更することでこれを統一する。

7.各画像を3分割して、12個に分割する

 このときも、画像の領域を左右各5%拡張して、カットする。

8.画像の湾曲加工

 スカイラインパノラマの投影機は、ドームの中心よりも低い位置にセットされているので、通常の画像を投影すると、上に凸のゆがみが生じる。
 この歪みを補正するため、あらかじめ中央部が下に凸になるように加工する必要がある。

 既存のスライドを参考に、中央部が画像の幅の2.7%ほど下がるように加工した。
 この処理は後述のとおり、もう少し強く加工したほうがよさそうだ。

9.フィルムサイズへの拡張

 フィルムのサイズは、幅38mm×高さ35mmとなるので、仕上がり時にこの寸法となるように画像領域を拡張して、背景を黒で塗りつぶした。

10.空の塗りつぶし

 星を投影する関係で、空は真っ黒に塗る必要がある。
 今回のパノラマでは、水平線上にはみ出す建物や山並みなどはほとんど無いので、 水平線の少し上の領域からグラデーションをつけて、黒く塗りつぶしてみた。

11.ネーム表記

 スライドを区別しやすいように、文字を入れた。
 正規のスライド制作では、オペイク予定の場所に記載すると良いかもしれない。

パノラマ-画像処理終了後

12.印刷

  今回はOHPシートに出力するので、画像を整列して配置のうえ、印刷した。

 OHPシートとインクジェットプリンタの組み合わせは、あまり良いものではない。
 インクが水滴状に集まってしまい、普通紙への出力時と比べても、相当に見劣りするほどの低画質になった。
 それでも、今回のテストの目的には役立ちそうなので、このまま続行する。

パノラマ-OHPシート

13.カット

 カッターでスライドフィルムと同じサイズ(38mm×35mm)にカットする。
 リハーサルなので、オペイクは、省略。

パノラマ-カット後

14.投影確認

 スライド用のマウントにセットして、投影機に入れてみる。

 予想通り、画質は劣悪だが、左右の画像のつなぎ目や、歪みの補正などは、おおむね期待通りの結果となった。
 以下の映像では、2枚のスライドを重ねて投影している。(そのほうが見栄えが良くなる)

パノラマ-投影テスト

15.まとめ

(1)画像の加工手順と、条件はおおむね妥当であることが確認できた。

(2)歪みの補正はもう少し強めにしたほうが良い。

 良く見ると、まだ中央部が少し盛り上がって見える。

(3)撮影場所

 パノラマ写真の撮影場所は、とても高い場所で、地平線も見える、眺望の良い場所だったが、その分、眼下に写っていた建物が加工の過程で、視野の外になり、子供たちにもわかるような身近な目標物がほとんど無くなってしまった。

 用途によっては、もう少し低い視点からの撮影が好ましいかも知れない。

(4)画像加工

 あまり考えずに、パノラマのサイズを横16,000画素で作成したが、これだと少々心許無い。
 次回は、1コマの横幅が1,920画素程度確保できるように、パノラマは22,000画素程度での作成を試みる。

(5)スライド作成方法

 デジタル出力では、1枚500円以上の費用が見込まれる。
 12枚で6,000円。2セット作れば12,000円と結構高価だ。
 加工した画像を、フルHDのテレビなどに映し、リバーサルフィルムで撮影してスライドにしたほうが、(画質は落ちるが)ずっと安価にいけそうだ。

 通常のカメラのファインダーは、視野が90%前後なのに対し、スライドは、撮影後のサイズ調整が出来ないので、撮影時の視野の調整が難しそうだが、一度こちらを試したほうが良いかもしれない。
 ウチのTVは未だにNTSCのブラウン管なので、誰かの協力を得ないといけない。 
 そういえば、フィルムカメラも壊れてしまったので、これも別途確保しないといけない。。。

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