2016年12月10日駅前観望会

「第49回鴻巣駅前観望会」

寒い冬の夜です。吹きすさぶ西風が少しだけ弱くなりましたが、やはり寒い。
透明度こそ高い空でしたが、上空の気流は乱れ、プールの底から空を見上げているような師走の夜空、12月駅前観望会を実施しました。

ところで、駅前観望会は、本日で13回連続で開催できています。平成28年は 曇天で順延したことこそありましたが、毎月欠かさずに開催できました。応援してくださった皆さんとお天気に感謝です。

数日後に満月を迎える月が眩しく、西の空にも-4等級の明るさで宵の明星のほかには、明るいはずの一等星もよく見えないほどでした。そうした駅前の夜空でしたが、お立ち寄りいただいた皆さんに師走の星空を見ていただきました。月、沈みゆく火星、すばる(M45)、オリオン座大星雲(M42)などを中心にご案内をいたしました。

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望遠鏡1台と双眼鏡1台でおもてなし。双眼鏡も星見の重要アイテムです。

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寒い夜でしたが、お買い物帰りに多くの方にお立ち寄りいただきました。感謝です。

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今夜の担当は2名でした。

 

※ミニ解説 「ベツレヘムの星の正体は?」

ベツレヘムの星とは、クリスマスツリーのてっぺんに飾る星としてご存じではないでしょうか。これはイエス・キリストが誕生した時に、夜空に眩しいくらいに輝き、救世主の誕生を知らせたとされる星なのですが、どのような星だったかは様々な説があります。天文現象とする説もありますが、その中には、①惑星、②変光星、③超新星爆発などが有名です。

惑星の運動法則を見つけたケプラーは、ベツレヘムの星について、木星と土星の接近説を取り上げています。ベツレヘム(現在のパレスティナ/イスラエル地方)では、木星が幸福の星、土星がこの地の星と考えられており、符合します。地球との位置関係で同じ年に3回接近と離合を繰り返す「3連会合」という現象が約200年に1度起こるのですが、イエス誕生の歴史とは合わないとも言われています。

変光星は、ファブリチウスが17世紀に発見した天体ですが、現在では、かなり多くの星が変光星であることが分かっています。当時は気づかれていなかった変光星の一つであるという可能性も指摘されていますが、明るさの変化が激しいくじら座の変光星「ミラ」などは、突然輝きを増したベツレヘムの星だという主張があります。

超新星は、星全体が爆発を起こす現象です。これも激しい明るさの変化を伴います。しばらく見えて、見えなくなることから、眩しいくらいに輝くイメージは、それに近いのかもしれませんが、科学的な裏付けとなる証拠がありません。

クリスマスツリーを飾り付けるとき、ベツレヘムの星にまつわるエピソードを思い出し、イエス誕生の夜を想像してみてはいかがでしょう。星と神話、宗教など、星々は人々の心の中に神秘やスピリチュアルな感性を与える魅力を持っています。

We wish your Merry Christmas and a happy new year !

2016年12月10日駅前観望会” への1件のフィードバック

  1. こんばんわ☆ 昨夜(10日)は風が冷たく寒い夜でしたが、月がとってもきれいでした。年内最後の観望会、用事が長引いてしまい、間に合いませんでした。いつも気軽に星空を楽しませていただき、感謝です。来年も楽しみにしてます!

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