強風が収まって、今年最後の駅前観望会を開催することが出来ました。

望遠鏡の接眼レンズ越しに手持ちのカメラで木星の姿を撮ってみました。↓
縞模様がはっきり見えてますね。

おなじみの太陽系最大の惑星、木星。
写真はぼやけてしまっていますが、眼視では、4つのガリレオ衛星がキラキラ輝いている様子も確認できます。
この日の明るさはマイナス2.5等と、とっても明るく見える星ですが、光の速さでも地球から30分から45分ほどかかる距離にあります。
次回は、1月下旬の予定です。
天候の都合で順延となり、日曜日の開催となりました。
土曜と比べ、人通りが少ないので、ゆったりと観測していただけました。
半月をすぎ、ちょっとだけ太った月齢9の月や、土星を中心に観測しました。

下の写真は手作りのニュートン式望遠鏡。
これまた手作りのモータドライブ赤道儀に載っています。
この赤道儀は、何十年も前に制作されたものとのことで、久しぶりの活躍です。
高倍率の観測で、視野に導入するのすら難しい、土星の観測にもしっかり活躍してました。

こちらの望遠鏡には、何やら見慣れない赤い箱がついています。
とっても賢い箱のようですが、今回はまだ稼働していないとのこと。
次回の観望会ではデビューかな?


上の写真で、後ろに見えている、大きな黒い筒は、鴻巣花火大会で使用される4尺玉用の巨大な筒です。
観測の好機を迎えたZTF彗星。
りゅう座ε星付近で捉えてみました。
ふわっとした「ダストテール」と、微かながら細い「イオンテール」が見えています。
6等級程度でしょうか、7×50の双眼鏡で、かろうじて存在がわかる程度でした。

f=400mm F5.6 15秒 x 20 枚をStarry Landscape Stackerでスタック、Lightroomでトリミング・調整
撮影地:榛名湖
月齢1.7の細い月と水星、それに、雲の隙間に金星も顔を覗かせてくれました。
実はこの年末から年明けにかけて、日没後に月、火星、水星、木星、金星、土星、天王星、海王星が一度に見られる「惑星大集合」が起こっています。
チャンスがあったら眺めてみましょう。

月が天王星の前を通りかかるところを連続撮影してみました。
明るさ6等級程の暗い天王星ですが、月食のおかげで、月に隠れる様子をくっきりと写しとることができました。
「土星が月に隠される」という、次回の月食中の惑星食は322年後とのこと、ちょっと待てませんね。

今回の撮影は、望遠レンズをつけたカメラをポータブル赤道儀に載せて行いました。
シャッターブレは、電子シャッターにすることで治りましたが、風による揺れには悩まされました。

月食中は、空が暗くなるので、星も綺麗です。

次回見られるのは、「470年後」ということ。
それまで健康でいられる自信もないので、天候に不安を感じながらも、深夜の電車に乗って撮影に挑みました。
14mmの超広角レンズで斜めに構えたら何とか入りました。
拡大して見ていただくと、天王星と海王星以外ははっきり確認できると思います。
月齢25.6の細い月も共演してくれました。(地球照で丸く写っています)
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星
遥か彼方の小さな点にしか見えない惑星たち。
46億年という途方もない時をかけ、相互に影響し合って、太陽系という秩序を織り成してきているというのは、とても不思議なことですね。

この翌々日の6月27日、気象庁は九州南部・東海・関東甲信で梅雨明けしたと発表しました。
東海・関東甲信では例年より22日早い梅雨明けで史上最短の梅雨となりました。