関東地方では天気に恵まれない日が続いていましたが、この日の夜は久々の快晴となり、白く輝く満月を見ることができました。右の土星、左に木星を従えた姿は、まさに「名月」と言える姿でした。

関東地方では天気に恵まれない日が続いていましたが、この日の夜は久々の快晴となり、白く輝く満月を見ることができました。右の土星、左に木星を従えた姿は、まさに「名月」と言える姿でした。
10月24日から11月21日生まれの人の「誕生日星座」さそり座。
オレンジに明るく輝く一等星の「アンタレス」は、「さそりの心臓」とも呼ばれる。
この星は、太陽の680倍もの大きさを持つ赤色超巨星で、もうすぐ寿命を迎えるとされる。
鴻巣児童センターで使われているプラネタリウム投影機は1979年製造のミノルタ(現コニカミノルタ)のMS-10という機種です。この型の投影機は10mクラスのドームでよく使われているポピュラーな機械で、その1号機(1966年製造)が昨年(2021年)、国立科学博物館より重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に登録されました。
それは山口県の山陽小野田市青年の家に設置され今も現役で活躍しています。
YouTubeにもそれに関する報道の動画がありました。
ところが建物や投影機自体の老朽化で今年度(2022年度) いっぱいで閉館になるそうです。ということなので見られるうちに見に行ってきました。コロナ対応で座席数を絞って、事前申し込み。地元の家族連れとかが多い印象で、遠方からわざわざ訪れたプラネタリウムマニアは私だけだったかもしれません。投影は一部パワーポイントのスライド画像を交えながら基本は手動操作、生解説。
リンク先によれば全58台生産されたそうです。1990年代ころまで長きにわたって作られていて、おなじ「MS-10」と称していてもだいぶ変わってきています。一見してわかるのは色の違い。鴻巣のものは青っぽい色ですが、山陽小野田のものは黒で、見た目の印象がだいぶ違います。
黒いMS-10は奇しくも本州のもう一方の端の青森にもあって、10年以上前にそちらを見学した様子はブログに書きました。青森の方は1969年製造、見た目は大変良く似ています。ミノルタの二球式投影機で黒いのはこの二つ以外に見たことはありません。最近のインフィニウムΣ、コスモリープΣで黒色が復活していますが。
閉館後、製造元のコニカミノルタに引き取られて保存されるそうです。
恒星球用の白熱電球をもう製造していなくて入手できないことも閉館の理由だそうです。リンク先YouTubeの3:35あたりに出てくる電球の形は鴻巣用とは違うようで、鴻巣では電球が入手できないとはは聞いてませんし、よそでもまだMS-10は稼働していますし、なくなっては困ります。
山陽小野田の投影機が引退すると、MS-10としては青森の次に古いのが鴻巣になるようです。(国内においては。海外にあるかどうかは知りません。)
午前中に山陽小野田を見て、午後には隣の宇部市に移動して勤労青少年会館のプラネタリウムを見ました。毎週日曜日公開。夏休み中には平日にも投影するらしいです。
投影機は五藤光学S-3、1967年製。定期的に公開している国産機では最古とのこと。(明石市立天文科学館のツァイス(1960年)はドイツ製、東京海洋大学の五藤M-1(1965年)は学園祭の時のみ一般公開、上記山陽小野田(1966年)は年10回程度の不定期公開) 自動化されていないシンプルな機械。コンピューター化されているとコンピューター部分のほうが早く壊れる傾向があるようです。シンプルなメカだと強いし、ある程度の知識があればユーザー側でいじることができます。
決まったプログラムはなく客に合わせてアドリブで、マニュアル操作、肉声生解説。宇部天文同好会が指定管理者です。近く起きる天文現象やトピックに関する詳しい自作資料が用意されています(ホームページからもダウンロード可)。第一線の学者を呼んで講演会を開いたりなど勢力的な活動をされているようです。最近だとブラックホールの撮影をした本間希樹先生の講演が予定されているそうです。
科学館の中にあるプラネタリウムなら、天文学を専攻して学芸員の資格を持った専門職員を雇うこともできるでしょうが、単体の公立プラネタリウムだと、星やメカに特に詳しいわけでもない人がたまたま配属されることもあると聞きます。それなりに勉強はするが、ようやく慣れてきたころに異動で去って行って、また新しい人が配属されて、を繰り返すことがありがちとも。それよりはむしろ、マニアに任せて彼らの好奇心、探求心を原動力に好きにやってもらうのもありだと思いました。建物も投影機も古いですが、できるだけ続けてもらいたいです。
本州の端の隣り合った地方都市に二大メーカー、ミノルタと五藤の古いプラネタリウムがある偶然。
次回見られるのは、「470年後」ということ。
それまで健康でいられる自信もないので、天候に不安を感じながらも、深夜の電車に乗って撮影に挑みました。
14mmの超広角レンズで斜めに構えたら何とか入りました。
拡大して見ていただくと、天王星と海王星以外ははっきり確認できると思います。
月齢25.6の細い月も共演してくれました。(地球照で丸く写っています)
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星
遥か彼方の小さな点にしか見えない惑星たち。
46億年という途方もない時をかけ、相互に影響し合って、太陽系という秩序を織り成してきているというのは、とても不思議なことですね。
この翌々日の6月27日、気象庁は九州南部・東海・関東甲信で梅雨明けしたと発表しました。
東海・関東甲信では例年より22日早い梅雨明けで史上最短の梅雨となりました。
今回のテーマは、「月の光条を観察しよう」。
生憎、雲がありますが、観測できるでしょうか?
天候の改善を待ちながら、ドーム内で解説
雲の晴れ間を狙って、月の観測に挑みます。
恥ずかしがり屋の月の観察、無事に見ることができた方は幸運でしたね。
おおいぬ座に輝く、全天で一番明るい恒星シリウス。-1.5等級の主星(シリウスA)と9等級の伴星(シリウスB)が周期50年で互いの周りを回りあっている連星です。50年周期で地球から見た両者の間隔が変化し、今2022年ころには間隔が最大になっています。9等星なら光度だけを考えれば、ちょっとした望遠鏡でも見ることはできますが、シリウスBの場合はすぐ近くにある一万倍ほど明るいシリウスAの輝きにまぎれてなかなか見ることが難しいです。空の状態と望遠鏡の性能などの条件がそろわないと見えてくれません。それでも間隔が開いている今頃は見るチャンスで、阿南市科学センターが中心となって「シリウスBチャレンジ」というキャンペーンが行われています。(http://www.ananscience.jp/siriusb/)
先日、鴻巣児童センターの天文教室において、参加者の皆さんにセンターの大型望遠鏡を用いて挑戦していただきましたが見えませんでした。
今回その写真が撮れましたので報告します。矢印の先、ポチッと見えているのがシリウスBです。
撮影日 2022年3月8日
使用機材
望遠鏡 タカハシ Mewlon-250CRS。口径250mm、焦点距離2500mmのカセグレン系。
カメラ ZWO社 冷却CMOSカメラ ASI 2600MC Pro
比較のためリゲルとカストルも同じ機材で同倍率で撮影しました。露光時間はそれぞれが見やすくなるように変えています。
リゲルはオリオン座の足元に輝く0等星でそばに7等級の伴星がくっついています。シリウスほどの光度差はないのでシリウスよりは見やすいです。
ふたご座のお兄さんの頭に輝くカストルは2等星と3等星からなる連星です。
望遠鏡を使って目で見た場合、カストルはこの中では間隔が一番狭いですが、光度差が少ないので、はっきり二つに分かれて見えます。リゲルの暗い方の星も何とか見えました。シリウスBは見えませんでした。ただし目で見たのと写真を撮ったのは別の日なので、空の状態が違っていたのかもしれません。